沖合・遠洋漁業
遠洋マグロはえ縄漁

日本人はもちろん今や世界的にも人気のマグロ。
日本伝統のはえ縄漁で資源を守り、外国の港にも立ち寄るグローバルな感覚も必要です。

近海マグロはえ縄漁イラスト

漁のスタイル

日本伝統のはえ縄漁法で、長さ200キロの幹縄に枝縄およそ3,000本を付けて釣り、マイナス60度で急冷、マイナス55度の冷凍庫で保管する。

はえ縄に餌を付けながら仕掛けを次々と海に流す投縄作業は6~8時間かかり、終わると魚が掛かるのを待つ間に約2時間、休息・仮眠を取る。
その後10~12時間ほどかけて、はえ縄を引き上げる揚縄作業を行う。

船は350~499トンの大型船で、乗組員は20~25人。漁労長、船長、機関長、通信長など幹部職員と甲板長、冷凍長、操機長などの職長が1名ずつ。そしてベテランの乗組員が操機手(機関部)、操舵手(甲板部)を務める。
乗組員には外国人も多く、インドネシア人、キリバス人などさまざまな顔ぶれも見られる。

1回の航海が10ヶ月にもおよぶこともあるが、その間外国の港に入港する楽しみもある。最近はWi-Fi搭載船も増えておりLINEなどで日本の友達や家族とリアルタイムに通信することもできるようになってきた。

就業後は

出港前の食糧や餌の積み込み、はえ縄を投入する際の補助作業、漁獲物を魚艙に収める仕事など、漁の補助と雑務をこなしながら仕事を覚えていく。

漁場

大西洋、地中海、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ沖、赤道をはさんで南北の緯度約35度の広い水域 

魚種

クロマグロ、ミナミマグロ、メバチマグロ、キハダマグロ

遠洋マグロはえ縄漁の仕事サイクル

株式会社臼福本店から提供

出港~漁場へ
漁の期間は6か月~1年程度。船により漁場が異なる。

帰港/水揚げ作業
日本の港では荷役が水揚げを行う。海外の港に行くと乗組員が行うこともあり、およそ1日かかる

次の出港準備・休息時間
水揚げの後、船のドック期間とな乗組員は1か月ほど休日となる・

近海の漁では、使うはえ縄は長いもので150キロ以上、枝縄は2000本前後となる。冷凍するのではなく氷水で冷やした魚艙に入れて保管し、鮮度を保つ。操業を繰り返し魚艙がいっぱいになったら帰港するので、最近では短期間の操業も増えている。

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