協賛金に係るお礼

多数の会社及び団体様より漁師.jpの2025年の活動にご協賛いただきました。
焼津で開催した船と漁業を知る授業ほか、今後順次水産高校で開催する漁師の仕事!知る授業、漁業就業支援フェアなどが、皆様にとって有意義なものとなるよう使わせていただきます。
スタッフ一同、心より感謝申し上げます。

旭漁業株式会社
株式会社いちまる
株式会社伊藤商店
海外船員労務協議会
開洋漁業株式会社
共同船舶株式会社
共和水産株式会社・東海漁業株式会社
全国漁船労働組合同盟
株式会社勝栄丸
昭徳水産株式会社・富栄海運有限会社
住吉漁業株式会社
全国漁業協同組合連合会
全国さんま棒受網漁業協同組合
全日本海員組合
大洋エーアンドエフ株式会社
東洋漁業株式会社
豊国丸漁業生産組合
日光水産株式会社
日本かつお・まぐろ漁業協同組合
一般社団法人日本トロール底魚協会
一般社団法人日本捕鯨協会
のぞみ漁業株式会社
濱幸水産グループ
福一漁業株式会社
株式会社福積丸
枕崎市漁業協同組合
焼津まぐろ漁業株式会社

(50音順 敬称を省略させていただきます)

今後ともよろしくお願いいたします。

漁業就業支援フェアにおける「ポジティブ・アクション」推進のお知らせ

近年、漁業就業支援フェア(漁師フェア)では、沿岸漁業を中心に女性の採用を希望する団体が増えています。
昨年の漁師フェア出展団体へのアンケートでは、沿岸漁業の出展団体の約半数が女性を「積極的に採用したい」または「採用を検討している」と回答しました。

このような背景を受け、漁師.jpでは、7月に開催する漁師フェア会場内で厚生労働省などが推進する「ポジティブ・アクション」の普及促進を行います。

ポジティブ・アクションとは?

ポジティブ・アクションとは、男女間の雇用格差を解消するため、企業が自主的に女性の採用を増やす取り組みです。詳しい内容は、厚生労働省のウェブサイト ≪こちら≫ をご覧ください。

女性漁師の活躍を応援

現在、水産庁のデータによると漁業就業者の女性の割合は約1割と少ない状況ですが、SNSなどでは女性漁師の活躍が少しずつ見られるようになってきました。

漁師フェアへの女性来場者も増加傾向にあることから、漁師.jpでは2022年度より女性を対象としたオンラインセミナーを開催するなど、女性が漁業に就きやすい環境づくりを支援してきました。

女性の受け入れに積極的な団体と、漁業に興味を持つ女性来場者の両方が増えている今、漁師フェア会場内で「ポジティブ・アクション」を推進することで、女性漁師の増加をさらに後押しできると考えています。

会場での取り組み内容

具体的には、以下の取り組みを実施します。

  • 女性の採用を希望する出展団体のブースにステッカーを掲示します。
  • 来場者へ配布するパンフレットに、女性の採用を希望する出展団体がわかるように記載します。

これらの取り組みを通じて、女性が漁業という魅力ある仕事にチャレンジしやすい環境を整え、多様な人材が活躍できる漁業の未来を築いていきたいと考えています。

ご来場をお待ちしております。

【前編】漁師の仕事!船と漁業を知る授業2025焼津

こんにちは!漁師.jpの馬上です。
6月1日(日)に静岡県焼津市で開催した『船と漁業を知る授業』

今年もお天気に恵まれとても素敵な一日になりました。
今年で2回目を迎えたこの取り組みは内容が盛りだくさん。
まずは開催の背景と午前の部の様子をお伝えさせていただきます。

深刻化する担い手不足への挑戦

ここ数年、少子化の影響などにより、水産高校の入学者の減少が大きな課題となっています。
私立高校授業料無償化の流れもあり、この状況は今後ますます深刻化する恐れがあり、多くの水産高校の先生方が危機感を持っています。

全国的に漁業の担い手不足が深刻化する中、特に大型漁船では船舶職員が不足しており、その役割を担うために必要な国家資格である「海技士」

その学びの場が全国の水産高校です。

水産高校の入学者数が減少すれば、将来の船舶職員となる「金の卵」が減ってしまうのは当然のこと。水産高校に入学したからといって必ずしも漁師を目指すわけではありませんが卒業生の多くが、漁業関連の職に就き活躍しているため、定員割れが続けば高校の存続が危ぶまれ、漁業界への大きな影響が出ることが心配されます。

こうした状況で、先生方だけが生徒の確保を担うことは、その負担が大きくなるばかり。
それならば、

「私たちも入学者の募集から先生方と一緒に取り組んでいこう!」

というのが、この『船と漁業を知る授業』の始まりでもありました。

授業のスケジュールと熱気

午前は船の見学会、そして午後は高校生には漁業会社の話を聞く進路研究の時間、中学生には「漁師はじめてセミナー」や焼津市の漁業について、その後水産高校のカリキュラムや実際の様子をじっくり聞いていただく時間となっています。

昨年、授業を終えたあと関係者が口々に

「来年は200人集めよう!」

と興奮気味に語っていたことは嬉しくもありプレッシャーでもありましたが、募集を終えてみたら、お申し込み数はまさに200人となりました!

この時期は部活動の総体と重なるため参加を断念した生徒もいましたが、これだけの人数を集めるには、関係者総出でのPR活動が不可欠でした。


全国から集結!未来の漁業を担う仲間たち

今回の授業には、全国8校から約70名の水産高校の先生と生徒が参加されました。

  • 静岡県立焼津水産高校
  • 北海道小樽水産高校
  • 青森県立八戸水産高校
  • 山形県立加茂水産高校
  • 栃木県立馬頭高校
  • 富山県立滑川高校
  • 島根県立浜田水産高校
  • 沖縄県立沖縄水産高校

残念ながら、東京都立大島海洋国際高校は船の欠航により、急遽不参加となりました。

そして、県内外から中学生60名とその保護者60名にもご参加いただきました。


前夜祭「水産高校交流会」で深まる絆(5月31日(土) 18:00~20:00)

前日5月31日(土)の夜には、県外から参加する水産高校の先生方と生徒、そして焼津水産高校の皆さんと共に、焼津港近くのまぐろ茶屋さんを貸し切り、前夜祭を行いました。参加者は総勢65名。

先生方や漁業会社の皆さんから一言ずつご挨拶をいただいたほか、地元企業のいちまる様、丸又様からは、地元焼津が誇るかつおや黒はんぺんをご紹介いただきました。

焼津の味をしっかり味わっていただき、大人になっても覚えていて欲しい!そんな想いがいっぱいの前夜祭です。

歓談の時間になると、生徒たちはすぐに円座になり、楽しそうに盛り上がっていました。先生方の話では、他の水産高校とのこのような交流の場はなかなか無いそうで、早速Instagramで繋がったり、お土産交換をしたりと、仲良くなっている姿を大人たちは微笑ましく見守っていました。

店内には立派なまぐろの兜が展示されており、記念撮影をする生徒たちの姿も!

みんなで食べたまぐろ茶屋さんの「ミナミマグロの中トロ丼」は、選び抜かれたミナミマグロを使用した贅沢品でお店の看板メニューとのこと。

偶然にもこの日お店で提供していただいたマグロは開洋丸(青森県八戸市)のもので、タグを見た開洋漁業の方は喜んでいました。

交流会の最後には、本授業2代目団長の選出を行いました。
円座の中心人物であった小樽水産高校の3年生、常本くんが立候補!全員の盛大な拍手で選出されました。

最後は記念撮影と翌日から始まる授業の掛け声で、名残惜しくもお開きとなりました。


いよいよ本番!『船と漁業を知る授業』午前の部(6月1日(日) 9:00~)

全国の水産高校から集まってくれた生徒たち!

今年も焼津水産高校の沼里校長先生の朝礼から授業はスタートしました。校長先生は、この授業への熱い想いと、参加者への大きな期待を伝えてくださいました。

団長の合図で、いよいよ船の見学会が始まります。

水産高校生:遠洋まぐろはえ縄船「第88福久丸」見学

水産高校生には、6日前に10ヶ月の操業を終えたばかりの遠洋まぐろはえ縄船「第88福久丸」を見学していただきました。若い乗組員も多く、2回目ということもあり、見学の段取りは皆さんで意見を出し合い、完成度の高い見学システムを準備してくださいました。別のまぐろ船の船主さんが「自分の船でもこうしたらいいんだと勉強になった」と感心するほどでした。
船の見学をしているときの嬉しそうな生徒たちの顔をみられることが何よりも私たちにとってのご褒美です。
焼津まぐろ漁業の皆様、今年も本当にお世話になりました。

中学生:実習船「やいづ」見学

今年は漁船の見学船をもう1隻用意できず、焼津水産高校の実習船「やいづ」の見学となりました。こちらも4日前に長期航海から帰ってきたばかりですが、先生方のご協力に心より感謝申し上げます。

100人を超える中学生とその保護者の見学は大変だったと思いますが、中学生の感想には、

「色々な設備を丁寧に説明してくれて面白かった」といった声が多く寄せられました。入学を考えている生徒さんにとっては、とても貴重な機会だったと思います。


感動の出港セレモニー!
海外まき網船「第35八興丸」の旅立ち(11:00~)

同日出港する海外まき網船「第35八興丸」
船主さんからは「船内の見学もさせてあげたいのだけど」というお言葉もいただきましたが、準備の関係で見学は難しく、それならば「全力で出港を見送ろう!」と企画しました。

この船には、焼津水産高校の専攻科を卒業した年の近い乗組員が3人乗船しています。その中の一人は、この春卒業し初めての出港となる方で、昨年の『船と漁業を知る授業』にも参加していました。
遠洋船の中でも比較的航海の短い海外まき網船は、普段そこまで大々的なお見送りはしないとのことでしたが、約300人が駆け付けるということで、船の前には特設ステージが用意されました。

3人の乗組員へのインタビューと、初出港する吉野さんのお母様、そして漁労長にもステージに上がっていただきました。

吉野さんのお母様からは、まずは安全な航海を。そして息子さんに

「元気に頑張ってきてね!」

とエールが送られました。

参加されていた保護者の方々はお母様の言葉にグッとくるものがあったと思います。

そして、焼津水産高校専攻科の生徒から先輩へのメッセージとささやかな差し入れをお渡ししました。お渡しした紙袋には参加者の皆様からのメッセージが書かれています。

3人から優しい漁労長と伺っていた津田漁労長は、話も上手でしっかりと第35八興丸をアピールし場を盛り上げてくださり、大きな手で高校生と握手を交わしました。

ただ見ているだけでなく、参加して触れ合うことで、漁師という仕事がより身近な存在になってほしいという想いで準備しましたが、中学生や高校生、ご家族からお菓子を渡す場面では、自然と一声かけながら遠洋航海に送りだすという実感がわく感動的なシーンとなり、送る側、送られる側どちらも本当に嬉しそうだったのが印象的でした。

船の儀式を待った後は、焼津市にお借りした手旗でお見送りです。

200本の紙テープがクレーンで釣りあげられ、いよいよ出港!

威勢の良い「第35八興丸」のテーマソングが流れ、素晴らしい旅立ちとなりました。

団長と参加者全員の「いってらっしゃい!!」の声で見送り、約6日間かけてミクロネシア連邦、パプアニューギニア方面へ向かうとのことです。

海外まき網船第35八興丸の安全操業と大漁を心からお祈りし、午前のプログラムを終えました。


お昼休み:大好評の特製寿司とまぐろ飯

お昼休みには、福一漁業様にご準備いただいたこの授業のための特製寿司とまぐろ飯を500円で提供しました。ミナミマグロ入りのこのお寿司がとても好評で、昨年の参加者からも「今年もまたお願いしたい!」と多数のリクエストがありました。

福一漁業様のこの授業への想いから、今年は昨年のものよりパワーアップし、中高生だけでなく味に厳しい漁業会社の皆様からも大好評でした。

福一漁業様、この物価上昇の時代に、思い出の味をありがとうございました!!

※授業に参加する会社様のほか、全国の関係者からの協賛金をいただきました。皆様からいただいた協賛金は、この授業だけでなく、今年1年間の「漁師の仕事!知る授業」の中で有効に活用させていただきます。

漁師.jpの「参加型」へのこだわり

この授業には、たくさんの関係者の想いが詰まっています。企画運営のすべてを私たち漁師.jpと水産高校、そして漁業会社が協力して行っています。これだけのイベントをするのにイベント会社を使わないところが、私たちの強い想いのひとつでもあります。

将来的に漁業に携わってほしいと願うならば、漁業会社の協力は不可欠です。車の誘導から受付、釣り人への声がけなど、すべて皆で協力して行いましたが、参加者や漁業関係者からは、不満どころか
「この手作り感が良い」「来年はもっと手伝います」といった声もいただきました。

大変ではありますが、まるで参加者全員が楽しめる夏祭りのような感覚です。

午後からの様子はまた後日ご報告しますので、どうぞお楽しみに!

漁業人材デザイナー 馬上敦子

後編/午後の様子はこちら

船と漁業を知る授業2025八戸 参加者募集中!

6月1日に焼津で開催した船と漁業を知る授業は大きな事故もなく、約200人にご参加いただき大盛況で終えることができました。

次なる「船と漁業を知る授業」は八戸市での開催です。

Ⅰ 日時
2025年7月12日(土)
9時30分~12時  船の見学会
13時30分~16時 漁業を知る授業

Ⅱ 場所

船の見学会    八戸港
漁業ガイダンス  実習船「青森丸」船内または八戸市水産会館2階大研修室    
         〒031–0822 青森県八戸市大字白銀町字三島下95番地

Ⅲ 参加漁業者(協賛企業)

開洋漁業㈱、㈱ヤマツ谷地商店、㈱丸吉ほか

Ⅳ 見学する船種
青森県立八戸水産高校実習船≪青森丸≫ 

さんま棒受網漁船≪第二源榮丸≫

その他は入港状況により船内見学または岸壁からの見学となります。

昨日6月3日に参加いただく漁業会社や関係者と八戸水産高校にお邪魔し、開催に向けた話し合いをしました。

「たくさんの小中学生、水産高校の方に参加いただいて、船を見て欲しい!」

そんな想いで皆様のご参加をお待ちしています。

詳細・お申込みはこちらから!

ご参加にはご登録が必要です!

お待ちしています!

漁業就業支援フェア2025夏 出展団体を公開しました

2025年7月に福岡、東京、大阪にて開催する【漁業就業支援フェア2025夏】の出展団体が確定、公開しました。

◆フェア情報◆

■福岡 2025年7月5日(土) 福岡ファッションビル8階Aホール
■東京 2025年7月21日(月祝) 東京都立産業貿易センター浜松町館2階
■大阪 2025年7月26日(土) OMMビル2階Bホール

【第35八興丸出港セレモニー開催のご案内】

6月1日(日)11時より焼津外港において、海外まき網漁船第35八興丸(499t/八興漁業㈱/宮城県)の出港セレモニーを開催いたします。

同日9時より行われる「漁師の仕事!船と漁業を知る授業」の一環として開催いたしますが、出港セレモニーは一般の方もご参加いただけます。

同船には、今年3月に焼津水産高校専攻科を卒業した新入社員が初めての遠洋航海に挑みます。

漁労長をはじめ先輩乗組員からもお言葉をいただく貴重なセレモニーのあとは、

乗組員のご家族や関係者と一緒に、船と漁業を知る授業に参加する中学生、高校生等200人が全員でお見送りをする企画となっています。

11時からのセレモニーはご登録など不要ですので、直接焼津外港までお越しください。
受付を設けておりますので、11時からのセレモニーのみのご参加はご記帳いただけると幸いです。

※これまでの出港にない人数が参加されることが見込まれます。船へのご迷惑をおかけしないようお願いいたします。

※取材の依頼などは必ず事前に漁師.jpまでご連絡ください。

海外まき網船は、出港してから5日から1週間程度かけ漁場である、ミクロネシア連邦、パプアニューギニアを目指します。
乗組員は25人前後で外国人も混乗しています。
操業期間は1ヶ月程度から3ヶ月程度となる船もあります。
主には鰹節の原料となるカツオを漁獲し、静岡県の焼津港や鹿児島県の枕崎港、山川港に入港しています。

詳しくは海外まき網漁業協会様のサイトをご覧ください。

広がる活動の輪!【水産高校応援プロジェクト】の今

こんにちは!漁師.jp馬上です。
沿岸の漁師さんはお休みの方も多いのか事務所への電話も少なく静かな事務所です。
反対に沖合・遠洋船の漁師さんはGWも関係なく頑張っていらっしゃることでしょう。

さて、近年、少子化や大学進学志向の高まり、授業料無償化私立高校への拡大など様々な理由から、水産高校の定員割れが深刻な課題となっています。漁師.jpではこうしたことを支援するために「水産高校応援プロジェクト」を実施してきました。
その中でも、中学生や高校生を対象とした体験授業「漁師の仕事!船と漁業を知る授業」は、昨年度は焼津水産高校との連携、本年度はさらに活動の輪を広げ、八戸水産高校とも連携し開催する運びとなり準備に追われています。

この「水産高校応援プロジェクト」は、2022年4月に横浜市で開催された全国水産高校校長会役員会において、情報提供としてご提案させていただいたことが始まりです。

その際、これまでの水産高校生の就業先の選択肢としての漁業を選んでもらうための活動に加え、少子化などによる入学者数の減少に対し、業界として支えていく必要性をお伝えしました。

本プロジェクトは、以下の三つの大きな目的を掲げています。

  1. 次世代育成:中学生に水産高校の魅力を伝え、進学を促すこと。
  2. 地域への貢献:水産高校生が卒業後、漁業を選び、地域社会に根差した担い手となることを支援すること。
  3. 水産高校の活性化と地域共栄:地域における水産高校の重要性を再認識していただき、入学希望者の増加と学校の活性化に貢献するとともに、卒業生の多くが地域の基幹産業である漁業を様々な形で支えている現状を広く伝え、地域全体の活性化に寄与すること。

焼津水産高校、八戸水産高校との連携

昨年度、静岡県立焼津水産高校と協力して開催した「漁師の仕事!船と漁業を知る授業」では、参加した生徒たちは実際に漁船に乗り込み、漁労機器や居住スペースを見学し、乗組員の方々からリアルな仕事の説明を受けました。普段、漁船や漁業の現場に触れる機会の少ない中学生や高校生にとって、この体験は漁業に対するイメージを大きく変えるとともに、「漁師ってすごい!面白そう!」という肯定的な感想を多数いただきました。

この貴重な体験は、参加した中学生が地域の基幹産業である漁業に関心を抱くための第一歩となり、また、水産高校の生徒にとっても、自身の学びが地域社会を支える上で重要な役割を担うことを具体的に認識する機会となりました。

今年度は焼津市のご後援もいただき、新たなプログラムも加え、6月1日に200名の参加を目指して関係する皆様と準備しています。

昨年度の大きな成果から、青森県立八戸水産高校とも連携し、7月12日に、同様の授業を開催することが決定しました。

八戸では、中学生だけでなく小学生にも参加範囲を広げ、船や海に憧れる子どもたちに漁業の魅力を伝え、将来の担い手育成と水産高校への進学促進はもとより、それぞれの地域における漁業の活性化に貢献できるよう関係各所に協力を依頼しています。

どちらのイベントも現在様々な企画を調整中です。
参加を希望する小中学生はぜひ、サイトからお申込みください。

人生を変える一日になるかもしれません!

海と魚の高校ナビ「海高ナビ」によるInstagram発信

「水産高校応援プロジェクト」では、水産高校の多岐にわたる魅力や最新情報をより多くの方々にお届けするため、Instagramアカウント「海高ナビ(@umi_kou_navi)で積極的に情報を発信しています。

全国の水産高校から寄せられるリアルな情報を通じて、普段は見ることのできない授業の裏側や、水産高校生の日常、そして漁業に関する興味深い豆知識など、多彩なコンテンツを写真や動画で随時お届けしています。ぜひフォローして、水産高校の活気あふれる情報をチェックしてみてください!

これらの「水産高校応援プロジェクト」の取り組みは、ありがたいことに関係各所から評価をいただき、年々活動の輪が広がっており、協力してくださる方が増えています。


6月の焼津、7月の八戸でのイベントに加え、東京大阪福岡での漁業就業支援フェアの準備も急ピッチで進めています。
それにプラス例年開催してきた水産高校での知る授業や函館での就労支援フォーラム、漁師の日やこども霞が関見学デーでのこども向けのイベントなど盛りだくさんな中、年度切り替えの申請書の処理に追われています。

ボランティアの会長と女性3名の小さな団体である漁師.jpのこうした取り組みに、ご賛同いただけましたら、ぜひ応援いただけますと幸いです。

漁業人材デザイナー 馬上敦子

イベントと研修を通して繋がる、漁師の未来への想い

こんにちは!漁師jp馬上です。

年度末から目まぐるしい毎日が続いています。

あっという間に終わってしまった2024年度でしたが、個人的には6月に焼津港で開催した「漁師の仕事!船と漁業を知る授業」は、初めての開催であり、さらに1週間前に突然発生したトリプル台風の影響で準備などが大変でしたが、目標であった100人を超える方々に参加いただき、終わった後の達成感はひとしおでした。

水産高校の先生方や漁業会社の方々が私たちと同じ気持ちでいてくださったことが、イベントの達成感をさらに大きなものにしてくれました。

今年度も6月1日(日)に開催する予定で、現在準備を進めています。 すでに全国の水産高校の先生方から「今年も参加します!」とご連絡をいただいており、大変楽しみにしています。 そして、中学生の方からも県外からのお申込みをいただいています。

「焼津港に200人を集めよう!」を合言葉に、皆様の惜しみないご協力に支えられています。

▶▶▶2025船と漁業を知る授業 詳細はこちら


2024年度は、2社から社員研修の講師のご依頼をいただき、計4回の研修会を開催させていただきました。 以前、こちらのお喋りnoteにも書いた長崎県の東洋漁業さんについては、近海まき網の乗組員の方々向けにお話をさせていただきました。

▶▶▶東洋漁業での研修のお喋りnoteはこちら

 
 

3月には、岩手県の濱幸水産グループの陸上社員の方々向けにお話をする機会をいただきました。
終わってみたら2時間も話していましたが、たくさんのご質問もいただき、私の話にこうして耳を傾けてくださる方がいらっしゃることを大変嬉しく思いました。

▶▶▶水産経済新聞にも掲載いただきました

どちらの研修会もタイトルは 「選ばれる船であるために」

この研修は、私が20年間担い手対策の事業に関わってきた中で、今感じている想いを包み隠さずお話する時間です。

「私だってこんな話をしたくない。でも私以外にこんな話をする人がいないから、嫌われても言います。」

「若い人がハラスメントで辞めると言った時に、目を背けないで欲しい。」

時にはこんな呼びかけをさせていただきます。

初めてお会いした濱幸水産グループの方々は、驚かれたかもしれません。

それでも終了後のアンケートを見ると、「共感した」「私も向き合います」というような内容が多くて安心しました。

研修会終了後、濱川社長からは
「これまでの考え方を反省する点があると気づかされる研修会だった。 これから総務も経理も関係なく、社員が一丸となって乗組員を支えるような体制を作りたい。」 というお言葉をいただきました。

また、 「こんな話を教えてくれる人はこれまで誰もいなかった。わざわざ遠くまで来てくれてありがとう。」とも言っていただきました。

濱幸水産さんは、遠洋まぐろ船11隻、さんま船3隻、沖合底曳船4隻を所有する、日本でも有数の船団を所有する会社です。

会社は大きいけれどとてもアットホームで、社長が自ら動き、社員の皆様が一緒にお昼ご飯を食べている食堂の様子をInstagramを通じて羨ましく見ていましたが、実際にお会いした皆様もそのままでした。 この方々が今まで以上に乗組員の方々に向き合われたら、まさに鬼に金棒だと嬉しく思いながら帰京しました。


 私たちの活動は、団体の名前の通り「漁師の確保育成」ですが、それ以上に大切なことは「定着」、つまり漁師になった人を減らさない活動であり、そのためには 「選ばれる船になる」という意識を持つことが重要です。


 20年前、初めて「陸とは違う」と言われたときは、「そうだよな」と思う自分がいましたが、3年前に独立してから、せっかくなら漁師jpにしかできない仕事をしようと様々な活動をしています。

漁師jpの女子3人は、育った環境も性格も全く違うのですが、目先のことだけでなく、

『未来の漁業を良くしたい』という気持ちは共通して強く持っています。

 そうした想いのある仕事ぶりから、会長からは早く二人に役職を付けてやるようにとずっと言われてきました。
 私なりに二人の成長を待ち、この4月から係長として仕事をしてくれています。
ひとりは「これまでやってきて少し自信がついたので係長になります。」
もうひとりは「責任をもって自分をさらに成長させたい。」
 こんな風に引き受けてくれましたが、私としては何よりも漁師さんのためになりたいとこの仕事を選んでくれていることが嬉しい。

6月1日の焼津でのイベントを皮切りに8月までイベントが続きます。

 漁師.jpをもっと進化させ、漁業界をもっと良くして、漁師になりたいと言ってくれる若者を増やしたい、という気持ちを大切に、2025年度も頑張っていこうと思います。
今年度もご支援ご協力よろしくお願いいたします。

続々と参加登録が来ていて嬉しい~! 漁業人材デザイナー 馬上敦子

関アジ・関サバ漁師に聞いてみた

大分県漁業協同組合 佐賀関支店に行ってきました。
漁師.jpが実施している担い手確保育成事業のモデル地域の視察にご協力いただきました。

佐賀関支店は平成21年からこのフェアに出展しており、いままで15人の漁師を受け入れ、内10名が現在も漁師として活躍しています。

佐賀関は【関アジ・関サバ 】で有名な地域で、
大分県の東側、対岸に愛媛県がある場所です。

漁協職員の高瀬さんはじめ、4名の漁師さんに話を伺いました。

高瀬さん
左:田原さん  右:木村さん
左:永倉さん  右:森山さん
木村さんと田原さんにはご自身の船も紹介いただきました
佐賀関の漁師さんは、基本的に漁のみを行います
『面買い』といって職人が目視で魚の重さを見て取り、生け簀にうつします

佐賀関の漁、関ブランドについて詳しく見る

佐賀関支店は一本釣りの独立漁師を募集するためフェアへご出展いただいていますが、長く続けてもらうためにいくつかのルールを設けているそうです。
フェアでマッチングすると、長期研修制度を使い、親方の下で1年間指導を受けるのですが、その親方選びからとても慎重。
「1年で一人前にしてあげられる自信がない」という方もいるそうですが、なんだかんだと地域に馴染めるよう生活のサポートをしてくれたりと、面倒見の良い親方が多いとか。
そんな親方を、研修生はとても信頼し尊敬するようです。

漁協の高瀬さんは
「確かに人手不足が課題となる業界であるが、誰でも良いから受け入れるというわけではない。研修生を経て漁師として長く定着してもらうために、こちらとしてもある程度選定させてもらいます。ただ、その研修生を地域全体として受け入れ、地元の人たちにサポートしてもらえるような体制を整える努力もしています。」
と語ります。

実際に話を聞いた若手漁師さんは研修生時代にお世話になった親方をとても信頼し、現在でも交流は続いているとのこと。
縦や横の繋がり、コミュニケーションは一方通行では成り立ちません。
高瀬さんはじめ漁協職員の方の取り組みや姿勢、親方の理解と技術を伝承していく想い、研修生の熱意がトライアングルとなり活気のある漁師町ができていると感じました。

受入を始めてから15年近くなるので、様々な事情で去ってしまうこともあり、現在は定着率が100%ではないとのことですが、漁業就業支援フェアに出展し、1年間の長期研修を通じ漁村の活性化を図っている全国でもモデル的な地域です。

取材にご協力いただいた大分県漁協佐賀関支店の皆様、ありがとうございました。

漁師フェア2025冬 人気ブースランキング👑

こんにちは!漁師.jp馬上です。
2月15日(土)大阪、2月22日(土)東京で開催した漁業就業支援フェアには延べ101ブースにご出展いただきました。

会場には延べ295人にご来場いただき、様々なブースを訪問いただいたので、面談数で見る人気ブースをランキングでご紹介させていただきます。

【大阪 出展団体ブース51:来場者123人】

大阪会場で最多面談数となったのは兵庫県漁連さん:面談数14人

船曳網や小型底曳網といった沿岸沖合漁船漁業の募集と海苔牡蠣などいくつかの養殖のご紹介をされており、会場からも近いこともあり14人の方と面談いただきました。

2位は長崎県の舘浦漁協定置部さん:面談数11人

平戸市中心部から生月大橋を渡った先にある生月島の定置網ですが、

「シイラ水揚げ日本一!」

とInstagramで楽しそうな様子を発信されていてフェア出身の新人漁師ががんばっているところです。
舘浦漁協アカウント @tachiura1515

3位は沖縄県の千隼丸(八重山漁協)さん:面談数10人

9.7トンの近海まぐろ延縄船で1週間の操業となる体力のいる漁業です。
石垣島への移住に憧れて話を聞きに来られる方が多かったとのことなので、今後に繋がっていくことに期待します。

4位が9人の方と面談した7ブースとなっていました。すべて沿岸漁業で養殖から漁船漁業まで漁業種類は様々となっていました。
福井県、和歌山県、鹿児島県の県内全体の漁業を説明するブースで毎回人気があります。
こうしたブースは情報収集の方へのニーズがあり、「会社のブースに行くにはちょっとまだ」という来場者にも気軽に相談いただけるようです。


また、フェアには一定数「将来自分の船をもって独立したい!」といった方が来られるので、そうした方には漁協さんがサポートする独立型募集のブースが人気です。

中でも関サバ関アジで有名な大分県漁協佐賀関支所はフェアで面談をした後に、独自の採用基準でしっかり選んで採用することを長年続けており定着率の高さにも繋がっています。

【東京 出展団体ブース50:来場者172人】

最多面談数となったのは、東京都が主体となる東京フィッシャーズナビさん:面談数20人

2位が神奈川県漁連さん:面談数17人

首都圏ということでどちらも毎回人気のブースですが、東京の面談数20人はここ数年ではなかなかない数字です!

たくさんの面談お疲れ様でした!!
東京の漁業は離島となり必ずしも便利な場所ばかりではありませんが、そうしたことがかえって魅力となっているのかもしれません。

3位が同数で東京都の第七貴丸・泰丸さんと岩手県の濱幸水産さん:面談数12人

第七貴丸・泰丸さんのブースは底魚一本釣りやかつお・まぐろ釣りなどをしている小笠原島父島の漁師さんです。小笠原の漁師の9割は移住者ということを12月末に放送されたBSテレビ朝日「魚が食べたい!」でご紹介いただいたところです。
番組内でフェア出身の漁師さんのご紹介や今回のフェアのPRにもご協力いただき大変ありがたかったです!

濱幸水産さんは遠洋まぐろ船11隻を所有している釜石市にある会社で漁師.jpサポーターにもご登録いただいています。
今回、数ある遠洋船の中でも一番の面談数となったことについて担当者に聞いてみたところ、「雰囲気の良いブースを心がけた」とのこと。
また、日頃からInstagramで積極的に発信されています。就職先としてみた時には、漁のことだけでなく会社の雰囲気や事業内容までしっかり事前に確認している来場者もいらっしゃいます。
アカウント @maguronohamakou
これまでのそうした努力が来場者に伝わったのかもしれませんね!

5位には沿岸の4ブースがランクインしています。
どうしても会場に近い千葉、東京、神奈川が人気である中、愛媛県漁協三崎支所が入っています。数少ない素潜り漁師の募集ということがあったのかもしれません。


スタッフ推しブースカメラを向けると、とびきりの笑顔で応えてくれました!
きっと来場者のこともこんな風に迎えてくれるのでしょう!

今回は会場が狭くブース数を少なくしましたが、「いつもより多くの面談ができてよかった」といった声が多数ありました。
その分、ご参加いただけなかった方もいらしたので一長一短ありますが、皆様の声は今後の参考にさせていただきます。


東京フェア当日、複数のテレビ局の取材がありました。ある番組で「まぐろ遠洋漁船に若者殺到!」といったキャッチーなタイトルで放送されてしまい、各所から「殺到はないだろ」といった疑問の声が届きました。
フェアの主催者として、実際の数字をランキングで掲載させていただきます。
参考にしていただければ幸いです。

なお、今回は会場内での勧誘行為をしないようルールを厳守いただいたことから、特定のブースの面談数が上がることはなかったと思います。

人気ブースが必ずしもご来場の皆様にとって良いわけではありません。
これまでも「一人しか来なかったけどすごく良い人が来てくれた。」とその一人が長く頑張ってくれているケースもありました。
出展団体のご努力が実を結び、来場された方にとっても人生を変える良い機会になれば幸いです。

漁業人材デザイナー馬上敦子

漁師魂が集う|漁業就業支援フェア2025

こんにちは!漁師.jp馬上です。
2月15日(土)大阪、2月22日(土)東京で漁師フェアを開催しました。ご参加の皆様お疲れさまでした。

これまで幾度となく漁師さんに言われてきた言葉。
漁師フェアは全国の漁業関係者にとって、新たな仲間と出会うための唯一無二の場所であり、20年を越え、途切れることなく開催してきました。

日本の食卓を支えるなくてはならない職業である漁師。

しかし高齢化、後継者不足は、年々深刻の度合いを増しています。

当日12時、出展団体ミーティングでの主催者挨拶。

「フェアには、様々な想いを抱えた人々が集まります。一人ひとりが漁業のファンとなっていただけるよう、心を込めた対応をお願いします」

会長小坂は、毎回こうした話をしてきました。

会場には、様々な種類の漁業の関係者や漁師たちが集結し、漁業の仕事内容や魅力を伝えるだけでなく、各地の暮らし、具体的な求人情報なども事前に準備し、丁寧に説明されています。
慣れない都会のイベントホールで、初めて会う来場者と真剣に、時には楽しそうに話をしている姿がここにあります。

今回も参加者から、

「今まで知らなかった漁業の世界を知りやりがいを感じた。」

「漁師の方々の熱意に感動した。参加してよかった。」といった嬉しい声が聞かれました。

フェアの出展団体の中には新人漁師を連れてきてくださることもあります。

東京会場の大分県漁協佐賀関支所、愛媛県漁協魚島支所のブースでは、彼らが自身の体験を語り、地域の未来を共に担う仲間を探していました。もしかしたらほかのブースにもいらしたのかもしれません。

平均年齢70代。そんな漁村が、日本中に存在しています。
5年後、10年後、この漁村はどうなってしまうのか。未来への危機感が常に胸に迫る中、こうしてこのフェアに足を運んでくれる方々に私たちが希望をもらっています。

フェアの来場者数は、コロナ禍以前の2019年、東京で最高450人を記録しましたが、その後激減。

【今回の来場者数】大阪 123人 東京 172人

人手不足の今、集客には限界があります。
だからこそ、来場者一人ひとりに丁寧に説明し、来てくれたひとりを大切に育てることが、必要だと思っています。

フェア参加4回目となる高校生。卒業後は漁師希望!

少し前まで男性社会だった漁業に、女性の姿が増えてきています。

沿岸の多くの出展団体が、女性漁師の受け入れに前向きになったのはこの2年ぐらい。
大げさに言うと、私たちが「漁師の仕事!女子セミナー」をオンライン開催した2023年3月3日ひな祭りから潮流は大きく変わったと感じています。

そして、2022年7月東京フェア会場で初めて小学生向けのイベントを開催してからは出展団体から
「子どもたちが来てくれることに希望が持てる」という声が上がるようになりました。

就業までは長期戦ですが、子どもたちにお土産を用意してくれる出展団体が出てくるようになったことはとても嬉しいことです。

森長官に質問する小学生

水産庁から今年度は、森長官、藤田次長、川南漁政部長、河嶋企画課長など幹部の皆様がフェアに足を運んでくださり、漁業者の話に耳を傾けてくださったり、まるごと相談ブースで来場者の生の声を聞いてくださいました。

他の業界の様子はわかりませんが、こんな風に国と漁師が繋がり一緒に創り上げるイベントはなかなかないのではないかと思います。

今後、漁師フェアを通じて漁師になった仲間とも連携し、新たな可能性を切り拓きたい。
単なるマッチングイベントではなく日本の漁業を知り、考え、学び、希望を持ち帰る。
このフェアがそんな【漁師魂】の集う場となるよう、また気持ち新たに大海原に繰り出したいと思います。

ご協力いただいた皆様に心より感謝申し上げます。
そして、当日運営にご協力いただいた㈱マイナビ様、㈱アール・ピー・アイ様 ありがとうございました。
漁業人材デザイナー 馬上敦子