こんにちは!漁師.jp馬上です。
沿岸の漁師さんはお休みの方も多いのか事務所への電話も少なく静かな事務所です。
反対に沖合・遠洋船の漁師さんはGWも関係なく頑張っていらっしゃることでしょう。
さて、近年、少子化や大学進学志向の高まり、授業料無償化私立高校への拡大など様々な理由から、水産高校の定員割れが深刻な課題となっています。漁師.jpではこうしたことを支援するために「水産高校応援プロジェクト」を実施してきました。
その中でも、中学生や高校生を対象とした体験授業「漁師の仕事!船と漁業を知る授業」は、昨年度は焼津水産高校との連携、本年度はさらに活動の輪を広げ、八戸水産高校とも連携し開催する運びとなり準備に追われています。
この「水産高校応援プロジェクト」は、2022年4月に横浜市で開催された全国水産高校校長会役員会において、情報提供としてご提案させていただいたことが始まりです。
その際、これまでの水産高校生の就業先の選択肢としての漁業を選んでもらうための活動に加え、少子化などによる入学者数の減少に対し、業界として支えていく必要性をお伝えしました。
本プロジェクトは、以下の三つの大きな目的を掲げています。
- 次世代育成:中学生に水産高校の魅力を伝え、進学を促すこと。
- 地域への貢献:水産高校生が卒業後、漁業を選び、地域社会に根差した担い手となることを支援すること。
- 水産高校の活性化と地域共栄:地域における水産高校の重要性を再認識していただき、入学希望者の増加と学校の活性化に貢献するとともに、卒業生の多くが地域の基幹産業である漁業を様々な形で支えている現状を広く伝え、地域全体の活性化に寄与すること。
焼津水産高校、八戸水産高校との連携
昨年度、静岡県立焼津水産高校と協力して開催した「漁師の仕事!船と漁業を知る授業」では、参加した生徒たちは実際に漁船に乗り込み、漁労機器や居住スペースを見学し、乗組員の方々からリアルな仕事の説明を受けました。普段、漁船や漁業の現場に触れる機会の少ない中学生や高校生にとって、この体験は漁業に対するイメージを大きく変えるとともに、「漁師ってすごい!面白そう!」という肯定的な感想を多数いただきました。
この貴重な体験は、参加した中学生が地域の基幹産業である漁業に関心を抱くための第一歩となり、また、水産高校の生徒にとっても、自身の学びが地域社会を支える上で重要な役割を担うことを具体的に認識する機会となりました。
今年度は焼津市のご後援もいただき、新たなプログラムも加え、6月1日に200名の参加を目指して関係する皆様と準備しています。
昨年度の大きな成果から、青森県立八戸水産高校とも連携し、7月12日に、同様の授業を開催することが決定しました。
八戸では、中学生だけでなく小学生にも参加範囲を広げ、船や海に憧れる子どもたちに漁業の魅力を伝え、将来の担い手育成と水産高校への進学促進はもとより、それぞれの地域における漁業の活性化に貢献できるよう関係各所に協力を依頼しています。
どちらのイベントも現在様々な企画を調整中です。
参加を希望する小中学生はぜひ、サイトからお申込みください。
人生を変える一日になるかもしれません!
海と魚の高校ナビ「海高ナビ」によるInstagram発信
「水産高校応援プロジェクト」では、水産高校の多岐にわたる魅力や最新情報をより多くの方々にお届けするため、Instagramアカウント「海高ナビ」(@umi_kou_navi)で積極的に情報を発信しています。
全国の水産高校から寄せられるリアルな情報を通じて、普段は見ることのできない授業の裏側や、水産高校生の日常、そして漁業に関する興味深い豆知識など、多彩なコンテンツを写真や動画で随時お届けしています。ぜひフォローして、水産高校の活気あふれる情報をチェックしてみてください!
これらの「水産高校応援プロジェクト」の取り組みは、ありがたいことに関係各所から評価をいただき、年々活動の輪が広がっており、協力してくださる方が増えています。
『今、求められている活動を 今動く!』
6月の焼津、7月の八戸でのイベントに加え、東京大阪福岡での漁業就業支援フェアの準備も急ピッチで進めています。
それにプラス例年開催してきた水産高校での知る授業や函館での就労支援フォーラム、漁師の日やこども霞が関見学デーでのこども向けのイベントなど盛りだくさんな中、年度切り替えの申請書の処理に追われています。
ボランティアの会長と女性3名の小さな団体である漁師.jpのこうした取り組みに、ご賛同いただけましたら、ぜひ応援いただけますと幸いです。
漁業人材デザイナー 馬上敦子