大分県漁業協同組合 佐賀関支店に行ってきました。
漁師.jpが実施している担い手確保育成事業のモデル地域の視察にご協力いただきました。
佐賀関支店は平成21年からこのフェアに出展しており、いままで15人の漁師を受け入れ、内10名が現在も漁師として活躍しています。
佐賀関は【関アジ・関サバ 】で有名な地域で、
大分県の東側、対岸に愛媛県がある場所です。
漁協職員の高瀬さんはじめ、4名の漁師さんに話を伺いました。
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佐賀関支店は一本釣りの独立漁師を募集するためフェアへご出展いただいていますが、長く続けてもらうためにいくつかのルールを設けているそうです。
フェアでマッチングすると、長期研修制度を使い、親方の下で1年間指導を受けるのですが、その親方選びからとても慎重。
「1年で一人前にしてあげられる自信がない」という方もいるそうですが、なんだかんだと地域に馴染めるよう生活のサポートをしてくれたりと、面倒見の良い親方が多いとか。
そんな親方を、研修生はとても信頼し尊敬するようです。
漁協の高瀬さんは
「確かに人手不足が課題となる業界であるが、誰でも良いから受け入れるというわけではない。研修生を経て漁師として長く定着してもらうために、こちらとしてもある程度選定させてもらいます。ただ、その研修生を地域全体として受け入れ、地元の人たちにサポートしてもらえるような体制を整える努力もしています。」
と語ります。
実際に話を聞いた若手漁師さんは研修生時代にお世話になった親方をとても信頼し、現在でも交流は続いているとのこと。
縦や横の繋がり、コミュニケーションは一方通行では成り立ちません。
高瀬さんはじめ漁協職員の方の取り組みや姿勢、親方の理解と技術を伝承していく想い、研修生の熱意がトライアングルとなり活気のある漁師町ができていると感じました。
受入を始めてから15年近くなるので、様々な事情で去ってしまうこともあり、現在は定着率が100%ではないとのことですが、漁業就業支援フェアに出展し、1年間の長期研修を通じ漁村の活性化を図っている全国でもモデル的な地域です。
取材にご協力いただいた大分県漁協佐賀関支店の皆様、ありがとうございました。