大成功!船と漁業を知る授業 🚩焼津水産高校

こんにちは!漁師jp馬上です。

少し前になってしまいましたが焼津で開催したイベントについてご報告です。

6月1日(土)は朝から晴天☀️

この日のために私たち漁師.jpは焼津水産高校の先生、協賛いただいた漁業会社の方々と焼津港で新たな試みを準備していました。

漁師の仕事!船と漁業を知る授業

開催までの経緯はこちら

5月31日㈮お昼前に焼津入り。港の使用許可証を受け取り、最終の準備に入りました。

旧港の遠洋まぐろはえ縄船第88福久丸の前では開会式に向け、漁師jpの旗と福久丸の旗をどう飾るか、当日の見学会について念入りに焼津まぐろ漁業㈱の皆さんと打ち合わせ。

続いて外港で待っている鳥取県の共和水産さんの海外まき網船第78光洋丸を訪船し皆様にご挨拶。

船長があまりに若く素敵でスタッフみんな驚きを隠せませんでした!!

夕方から焼津漁協さんの会議室に関係漁業会社の方にお集まりいただき、事前の説明会をしました。

私たちは日頃から様々な会社の方とお会いしていますが、漁業会社の方は漁業種類が違うとご挨拶する機会がないこともあり初対面の方は名刺交換。

定刻にたくさん集まってくださったことからもみなさんこのイベントにかける思いの強さを感じ嬉しくなりました。

◆静岡県外の水産高校交流会開催

今回、小樽水産高校、加茂水産高校(山形)、滑川高校(富山)、沖縄水産高校から先生と生徒が参加を予定していたのでこの機会に南北の交流会を開催させていただきました。

お泊りいただく焼津マリンパレスで夕飯を食べながらゆっくりお話~なんて思ってたら、みんな食べるのが早い!!

ものの15分で食べ終わってしまったので参加した生徒と先生ひとりずつ意気込みを話していただきました。

お土産交換の時間があったり、北海道と沖縄で同じ回転寿司でバイトしている生徒がいて時給の差で盛り上がていたり(笑)と楽しい時間になりました。

水産高校は全国にあり、こうした交流ができるのも魅力だなと改めて感じました。

こんなひとつひとつがコロナで我慢を強いられた生徒たちの思い出に残ってくれたらいいですね!!

◆さて、迎えた当日

前夜大雨が降ったようですが、この日は晴天で風も穏やか。漁船見学日和の朝でした。

船に旗を掲げ準備をしていると焼津旧港に続々と人が集まり県内外の中学生は初めて見る大きな漁船に目を輝かせていました。

9:30 焼津水産高校 沼里校長先生の朝礼

  沼里校長先生はこの授業の発案者の一人で一番の協力者です。

「あー、校長先生の朝礼なんて何年ぶりだろう…」とすでに感動しながらお話を聞いていました。

その後、焼津まぐろ漁業の立林常務からしっかりと安全指導をいただき、生徒たちは2班にわかれ遠洋まぐろ船と海外まき網船の見学です。

7年前から毎年、室内で漁業会社の担当者から直接漁業の話を聞く機会をいただいて来ましたが、沼里校長先生と進路担当の籾山先生と

「生徒たちに焼津港で大型船を見せたい。」と夢を温めてきました。

昨年の秋、籾山先生から

「本当に実現できないだろうか。」とご連絡いただき、「一緒にやりましょう!」と開催を決めました。

最初に開催概要案を作成した時に参加生徒は100人と想定。

焼津港で100人の授業なんて夢のようだけど、籾山先生からも100人集めましょう!と。

イベント名はスタッフと決めました。

『漁師の仕事!船と漁業を知る授業』

まずは参加する漁業会社を募集し船を出してもらえるか聞きましたが、大型船の入港は1週間前にならないとわからないと言う会社ばかり…😨

唯一、焼津まぐろ漁業さんの第88福久丸が5月末入港が決まってると申し出てくださったのが救いでした🥹
「どうしてもの時は水産高校の実習船を出しましょう」という籾山先生からの言葉もあったので見学船未定で参加生徒募集を始めました。

募集方法はスタッフ自作のポスターを事務所でカラーコピーし静岡県内の中学、高校に発送することとSNSでの発信。

果たして100人集められるのか不安でしたがありがたいことに徐々に参加者が増え、遠方の水産高校からも先生が引率して出さると言ってくださり保護者も入れると120人からお申し込みをいただきました!

実際に船を見ている生徒たちの顔を見ていたら、台風接近というニュースと準備に追われ眠れない日々が続いたことがこの日の天気と同じ青空一色に塗りかえられました。

そうなんです。あんなに憎らしかった雨マークが3日前には曇りになり2日前にはお日様に!

どうやら参加した関係者の女性陣みんな猛烈晴れ女だったそう(笑)

気配りと実行力のある女子に救われた一日でしたがお天気までも…ありがとう💕

どちらの船も20代の乗組員が真剣に説明してくれている姿がとても素敵でした。高校生が見ても、保護者が見ても、こんなに立派な水産高校出身の若手乗組員をみたら憧れないわけがありません。

2隻の見学が終わり午後の会場に大型バスで移動する方は、新港に入港している遠洋かつお一本釣り第8勝栄丸が水揚げを行っているとのことで、バスにかつお船の会社の方に乗り込んでいただき車内から見学していただきました。

短い時間でしたが説明があったためしっかり見学していただけたと思います。

船内見学はできませんでしたが、3つの遠洋船を知っていただきたいという最初のプランが皆様の協力で実現しました!

午後の漁業を知る授業の会場であるウェルシップやいづでは福一漁業さんのまぐろ寿司を500円で販売し皆様に食べていただきましたが、これがまた好評☆まぐろ船を見た後のまぐろ寿司はサイコー。110食完売です。

午後からは2部屋に分かれ水産高校生は今後の就職に向け漁業会社の話を聞く漁業ガイダンス、中学生や普通高校の方は漁師を知る授業として

「漁師はじめてセミナー」そして焼津水産高校の先生や卒業生と一緒「水産高校を知る授業」を行いました。

漁業ガイダンスは水産高校を卒業した後の進路について、いつも以上に真剣に話を聞いているピリッとした雰囲気。

そんな姿を見て中学生は水産高校への進学をイメージする良い機会になったと思います。保護者にとっても数年後にはこんな風に真剣に大人の話を聞いているのかと想像することができたと思います。

ありがたいことに焼津水産高校の先生たちは大人気で中学生とその保護者が学校のことを色々質問していました。

こうなることを目指して準備を進めてきましたが、目の前のこの会場の景色は私たちにとって何よりのご褒美でありいつもご苦労も多くお忙しい先生方にとっても希望が持てた時間だったのではないかと思います。

最後に全員がホールに集まり各水産高校の代表者に一言ずつ感想をいただきました。

高校生からは将来の進路に結びつく良い機会になったという言葉が聞けて、先生方も漁業会社の皆さんも私たちも笑顔で大きな拍手を送りました。

そして最後の中学2年生の言葉…

「漁船に乗ってみて、絶対に漁師になろうと決めました。そのために焼津水産高校に入り勉強を頑張ります」

と堂々と宣言してくれたのです。

全国的に水産高校の入学者数が減り、この先の水産高校の存続が危ぶまれる中、先生方そして漁業会社の方々、私たちが一番聞きたかった言葉。

漁師jp小坂会長は最後の挨拶で

「感激して涙が出そうになりました。」と申していましたが涙が出た人が何人もいたのではないかと思います。

ありがたいことに参加者にいただいたアンケートにはこうした授業にまた参加したいという声がたくさん書かれていました。

そして水産高校の関係者や漁業会社の方には、「希望が持てた」という声をいただきました。

今回のイベントは全員参加型で漁業会社の方にも運営をお願いしました。

見学会での説明はもちろん、会場設営や車の誘導、お弁当販売や送迎など色々なところでご協力いただいたのですが、

こうしたイベントを一緒にできたことがよかったという声もいただいています。

また、高校生が自発的に手伝いに来てくれたという声もありました。大人の姿をみてくれていたのでしょう。

大成功だったね!来年も開催しましょう!来年は200人集めましょう!

生徒たちが帰った後のホールで大人たちが嬉しそうに口にしていたことが私たちにとって一番嬉しい時間となりました。

来年はもっとたくさんの生徒を連れてきます!と県外から参加した水産高校の先生方。

休日返上でご協力、引率してくださった先生方には心から感謝申し上げます。

水産高校の魂を感じた漁師の仕事!船と漁業を知る授業

当日出会えた素敵な笑顔!こうした機会が中学生高校生にとって、これからの人生のなにかのきっかけになればこんなうれしいことはありません。

次はどこで開催できるか楽しみにしています!!

当日、撮影にご協力いただいた皆様!!

BSテレビ東京TREND EYE 2024.6.24(月)〜6.28(金)23:58~24:00 5夜連続 ぜひご覧ください!

イベント前あさイチで撮影しました。

皆様に感謝!漁業人材デザイナー 馬上敦子