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INTERVIEW

漁師は若い人がやりがいをもって働ける!

漁師は若い人がやりがいをもって働ける!

若手が活躍する現場で働く漁師の男性

全国屈指の水揚げを誇る千葉県銚子市。この地で代々漁業を営む「伊東丸」の四代目社長として船団を率いているのが、伊東秀悟(いとう しゅうご)さんです。

「獲れれば儲かるし、がんばり次第で役職も就く」——そう語る伊東さんに、最新の機械化が進むまき網漁のリアルな現場と、若手が実力を発揮してのびのびと活躍できる漁業の魅力についてお話を伺いました。

ーー伊東さんが行っている「まき網漁」とは、どのような漁なのでしょうか?

伊東さん:

大型の網を円形に広げて、イワシなどの回遊魚を群れごと獲るダイナミックな漁法です。うち(伊東丸)の場合は、ひとつの大きな網を二艘の船に分けて積み、魚群を囲むように網を入れる「二艘巻き(にそうまき)」というやり方で行っています。

探索船が魚の群れを見つけると、私は司令塔として、魚の泳ぐ向きや潮の流れなどを考えながら、網を巻いて引き上げるタイミングを指示します。多い時だと、1回で200〜300トンもの水揚げになることもありますね。

ーー体力的にきついイメージを持たれがちな漁師ですが、実際の作業環境はどうですか?

伊東さん:

昔と比べると、今は設備がすごく進化しています。昔は網に縛り目がありましたが、今はなくなって軽量化されていますし、網を巻き上げる機械の台数も増えました。

ほとんど機械が網を上げてくれるので、作業自体はかなり楽になったと思います。もちろん船の上はずっと揺れているので最初は余計な体力を使うかもしれませんが、慣れてしまえば大丈夫ですよ。やる気さえあれば、3年くらいで仕事を覚えられます。

ーー働き方や、お給料などの「待遇面」について教えてください。

伊東さん:

銚子の漁は、夜11時から翌朝6時までと決められています。なので、昼間はゴルフや釣りなど、みんなそれぞれ好きなことをして過ごせる「自由な時間」がたっぷりあるんです。漁に出るのは多い年で130日、少ない年で100日程度ですね。

給料は「完全歩合制」です。獲れなければ最低賃金の20万円くらいですが、獲れればその分しっかり儲かります。1年の平均売り上げは約5億円で、先月だけでも約7,000万円の売り上げがありました。

ーー若手にとって、今の漁業はどんなやりがいがあると感じますか?

伊東さん:

一番は、「がんばりに応じてきちんと評価される」ということです。

うちの会社では、若手でもがんばり次第で役職を与えています。役職に就けば責任も出ますし、さらにやる気になってがんばってくれますよね。同年代のサラリーマンと比べても、漁師の方が稼げるチャンスがあって楽しいと思ってもらえるように、働きやすい環境づくりには常に気を配っています。

あとは、イワシなどの新鮮なお刺身が毎日食べられるのも、漁師ならではの特権です。欲しければ、好きなだけ持って帰らせてあげてますよ(笑)。

【編集後記】

「漁師=きつい」という固定概念を覆す、伊東さんのフラットで現代的な視点が印象的でした。機械化による負担軽減、深夜から早朝に限定されたメリハリのある労働時間、そして何より「完全歩合制×実力主義」というクリアな評価制度。大自然を相手にしながらも、若手がしっかりとモチベーションを保ち、同世代よりも稼ぎ、余暇も楽しむ。そんな新しい「稼げる一次産業」のロールモデルが、銚子の海にありました。